はじめに：なぜ洗濯事情が店舗運営を左右するのか

メンズエステにおいて、施術の質やセラピストの接客はもちろん大切ですが、それと同等に「タオル・リネンの清潔感」も店舗の印象を大きく左右します。来店したお客様が施術ベッドに寝転んだ際、タオルが湿っていたり嫌なニオイがしたりすれば、それだけでリピート率に直結するダメージを与えてしまうからです。

本記事では、ラブウェルがこれまで100店舗以上の店舗運営をサポートしてきた中で見えてきた「洗濯スタイル」の実態と、それぞれの利点・欠点を徹底的に分析します。

洗濯スタイル①：ドラム式洗濯乾燥機 導入型

■ 特徴

家庭用としても人気のドラム式洗濯乾燥機は、省スペースで「洗濯から乾燥まで一気通貫」で対応できる点が魅力です。メンズエステ店舗でも導入事例は多く、特に1Rタイプやワンフロア完結の小規模店舗に向いています。

■ メリット

• 乾燥まで一括対応できるため、人手が少なくても回せる
• 部屋干しのスペースを取らない
• 衣類用・タオル用で分ければ衛生管理も可能

■ デメリット

• 初期投資（10万～25万円）がかかる
• 乾燥性能がやや弱く、厚手のバスタオルは若干湿りが残る
• 1回の容量に制限があり、大量洗濯には不向き

■ ドラム式が向いている店舗

1日3名以下の稼働であれば、ドラム式1台で十分回せる場合が多く、スタッフの手間も最小限です。

洗濯スタイル②：縦型洗濯機＋乾燥機の分離型

■ 特徴

コストを抑えつつパワフルな洗濯性能を求めるなら、縦型洗濯機＋乾燥機という分離タイプの導入がおすすめです。特に使用量の多い中型店舗で採用されています。

■ メリット

• 洗浄力が強く、皮脂汚れやオイルも落ちやすい
• 乾燥機を別途強力な業務用にすることで乾燥効率アップ
• タオルやシーツを大量に処理できる

■ デメリット

• 導線を間違えると二度手間になりがち
• 干し場や乾燥場所の確保が必要（特に換気）
• 設備投資は最終的にドラム式より高くなるケースも

■ 向いている店舗

セラピスト4名以上が常駐し、1日10人前後の来客があるような中型～大型店。

洗濯スタイル③：コインランドリー通い型

■ 特徴

開業初期や設置スペースが限られる物件では、近隣のコインランドリーに洗濯を持ち込むスタイルが選ばれています。1回20kg～30kgまとめて洗濯・乾燥できる業務用機器が魅力です。

■ メリット

• 業務用機器で短時間かつ強力に洗浄・乾燥できる
• 設備投資ゼロで導入可能
• まとめ洗いによって時間効率が高い

■ デメリット

• 移動の手間と時間がかかる
• 忘れ物・紛失・盗難のリスク
• 洗濯の質にバラつきが出る（自動化されているため）

■ 向いている店舗

スタッフ数が多くない新規開業店舗や、夜間にまとめて洗濯できるスタッフがいる場合。

洗濯スタイル④：リネン業者への外注型

■ 特徴

都心部や地方問わず、一定規模以上の店舗では「リネン業者への外注」が主流です。週に1回～毎日など頻度も選べ、料金体系も契約内容次第で柔軟に対応可能です。

■ メリット

• 人件費・洗濯時間をゼロにできる
• プロによる洗濯でタオルの質感・衛生面が安定
• 収納・在庫管理の手間も削減

■ デメリット

• 契約が月額制や回数制のため固定費が発生
• 業者によっては対応エリアや納期に制限あり
• 追加がすぐできないケースもあり、在庫管理が重要

■ 向いている店舗

月間来客数が300名以上の中～大型店舗。セラピストの数が多く、日々の洗濯負荷が高い店舗では業者外注によって業務効率が飛躍的に向上します。

コスト比較：各洗濯スタイルの初期費用・月額費用まとめ

各スタイルを導入した場合の初期費用やランニングコストを、想定条件付きで比較表にまとめました。

初期費用を抑えたい店舗にはコインランドリーや業者委託が選ばれやすいですが、長期的な観点では自社洗濯の方がコストメリットがあります。ただし、店舗の回転率や人手の確保状況によって最適解は変わります。

衛生管理の観点から考える最適な選択とは

メンズエステにおいては「清潔感＝信頼感」といっても過言ではありません。特にリピーター獲得や口コミ評価に大きな影響を与えるため、衛生面の管理は最重要項目です。

■ タオルに残るオイルと臭いの問題

洗濯時に使用する洗剤や柔軟剤の選定も重要ですが、最も効果的なのは「洗浄力」と「高温乾燥」です。業務用の洗濯乾燥機やリネン業者による高温殺菌乾燥であれば、オイル残りや菌の繁殖も防げます。

■ 清潔感の可視化がクレーム防止に直結

「洗いたてのタオルの香り」や「パリッとした質感」は、お客様に安心感を与える最大の要素です。逆に、湿ったニオイやオイル残りがあると不快感に直結し、口コミに悪影響を及ぼします。

■ 総合評価

• 衛生面最強：リネン業者 ＞ コインランドリー（業務用） ＞ 縦型洗浄 ＞ ドラム式
• コスト効率重視：ドラム式 ＞ 縦型＋乾燥機 ＞ リネン業者 ≒ コインランドリー